星を見たがる女子と石焼ビビンパに、僕は火傷した。
熱々と冷たい石焼ビビンパ。なぜこうも「温度」が違ったのか
フードコートで食べた“熱い”石焼ビビンパ
ある時、授業が休講で早く終わった日に、帰り道にある映画館で二人で映画を観た。
帰りの電車、途中の駅で降りると映画館やらご飯屋さんやらが一緒になった施設がある。いわゆるイオン的なあれである。
映画を観た後でお店を見て回って、「お腹が空いたね」と言って二人でフードコートで石焼ビビンパを食べたのだ。
熱々の石鍋を初めて目の前にした僕。フーフーしながら食べる彼女の可愛さに見惚れていて石焼の器で指を火傷した。
「あっちっ!!」
「え!大丈夫?何しんてんのもう」
「見惚れたてた…」
「え?」
「いや何でもない…」
「/////」
こんな文字にすると恥ずかしさだけが込み上げてくるやりとりは、思い出にしっかりと刻まれている。
石焼ビビンパを食べながら彼女は色んな話をした。
お母さんと喧嘩した話、地元の友達に今良い感じの人がいるんだという話、どこそこのケーキ屋が美味しそうだから食べたいって話。
空になった石焼ビビンパの器が冷たくなってもずっと二人で話し続けた。
最寄りの駅でバイバイした後で彼女からメールが来た。